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臨床報告
白内障手術の際,球後注射により生じた水晶体の硝子体内脱臼の1例
著者: 原孜 原たか子
所属機関:
ページ範囲:P.411 - P.413
文献購入ページに移動 50歳男子の成熟白内障摘出に際し球後麻酔を行つた所,水晶体が網膜上迄脱臼した。患者の体位は通常の仰臥位のままとし,ピン等による固定も行わず,ループを用いた円滑な水晶体全摘出術を行つた。その際特に留意したのは,強膜圧迫により水晶体を常に顕微鏡視野の中央に保つ事と,大量に脱出する硝子体に対し徹底したanteriorvitrectomyを行うという二つの点があつた。術後経過は良好で,視力は21日目に1.0に達し,4年間の追跡において認むべき合併症も無い。
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