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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻4号

1980年04月発行

臨床報告

視神経膠腫3症例(その治療方針について)

著者: 井上正則1 平松邦夫1 諌山義正1 玉木紀彦2 松本悟2

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室 2神戸大学医学部脳神経外科学教室

ページ範囲:P.581 - P.586

文献概要

 発生部位の異なる視神経膠腫3症例を経験し,各症例の治療方針を検討した。視神経膠腫に対して,いかなる治療も加えずに経過観察するという考えもあるが,我々は,一側の視神経のみに限局した症例では,開頭術により視交叉前より腫瘍を摘出した。視交叉部に進展した場合は,腫瘍摘出は積極的に行なわず,経結膜的に球後腫瘍の生検を行ない,組織診断を確定した。内分泌異常を伴い,視交叉周囲にも進展したと考えられる症例では,生検を含む試験開頭術を行ない,頭蓋咽頭腫や鞍上部germinomaなどと鑑別診断を行なつた。放射線療法は,腫瘍を積極的に摘出できない場合に施行し,経過観察を行なっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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