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臨床報告
文献概要
京大眼科葡萄膜疾患外来で治療中の患者208例322眼のうち,9例9眼に網膜裂孔を認めた。これは治療眼の2.8%にあたる。このうち黄斑円孔は3例3眼(治療眼の0,9%),周辺部裂孔は6例6眼(治療眼の1.9%)であつた。黄斑円孔の3眼は葡萄膜炎の反復経過中に嚢腫様浮腫,lamel-lar hole, full thickness holeと典型的な経過をとり,葡萄膜炎の合併症とみなしうる。一方周辺部裂孔は特発性のものとの判別が困難であつた。裂孔発現眼9眼のうち4眼はベーチェット病患者であり,罹患期間も考慮せねばならないが,ベーチェット病患者に裂孔が発現しやすいものと推察された。
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