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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻5号

1980年05月発行

文献概要

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

経強膜argon laser毛様体光凝固の眼圧に及ぼす影響について

著者: 西元雄一郎1 益山芳正1 馬場幸夫1 澤田惇1

所属機関: 1宮崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.649 - P.656

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 有色家兎を用いた動物実験において,経強膜argon laser毛様体光凝固の適量決定について検討した。Argon laser system900(Caherent radi-ation Co.)を用いてspot size 200μ,time 1.0secの条件で,powerを1.0Wと1.5Wの2群に分けて経結膜,経強膜的に毛様体の光凝固を行ない,3カ月間観察した。
 眼圧下降は両群共,光凝固3日後に最大となり,その後眼圧は回復の傾向を示したが,1.0W群では2ヵ月後まで,無処置の他眼眼圧にくらべ有意な眼圧下降を示し,1.5W群では3ヵ月後でも眼圧下降は有意であった。
 実験眼の病理組織学的検索により,毛様体の萎縮,線維化がみられたことから,長期間経過後の眼圧下降は房水産生低下によるものと思われるが,比較的短期間における眼圧下降には他の下降機転も検討しなければならない。
 臨床的応用では人眼においても眼圧下降効果が得られることが判明した。合併症もほとんどなく,症例を選ぶことにより臨床上有用であると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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