文献詳細
文献概要
特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
錐体電位による原発性黄斑部変性の分析
著者: 河崎一夫1 米村大蔵1 仲里博彦1 若林謙二1 山本幸子1
所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.691 - P.698
文献購入ページに移動(1) Stargardt病ないし後極部病変を伴うfundus flavimaculatusが疑われる1例2眼では上記4種のresponseは異常であった。
(2) Bull's eyeを呈した4例8眼全例でrapidoff-responseは減弱したが,L/DとDiamoxresponseは正常範囲にあり,hyperosmolarityresponseは2例2眼を除いて正常範囲にあった。これら8眼では錐体障害が主病徴をなすと推論された。これらの症例が進行性錐体dystrophyならば,本症で錐体自体の機能異常が他覚的に検証されたことになる。
(3) Rapid off-response,L/D,hyperosmolarityresponseとDiamox responseを併せ検討することは,主病変が視細胞または網膜色素上皮のいずれに存するかの推定の一助になることがある。
掲載誌情報