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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻5号

1980年05月発行

文献概要

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

ソフトコンタクトレンズ装用による角膜新生血管について

著者: 荻野誠周1 松村美代1 浅山邦夫1

所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.721 - P.726

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 2年以上ソフトコンタクトレンズを装用している眼の12%に角膜血管新生がみられた。以下の4種類に分類した。
 (1) silent neovascularization:浮腫を伴わない一様な上皮下血管侵入。
 (2) focal epithelial edema:局所的な角膜浮腫を伴う上皮下血管侵入。
 (3) upper limbal infiltration:上方角膜縁近くの浸潤を伴う上皮下血管侵入。
 (4) stromal neovascularization:実質中への血管ループの侵入。
 使用されたソフトコンタクトレンズをウサギ角膜内に埋め込むと炎症性血管新生がおこる。したがって長期装用による血管新生反応に最も関係の深いと考えられる酸素欠乏,特異な機械的刺激の他に,レンズ内に吸着された起炎物質も血管新生に関与している可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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