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連載 眼科図譜・271
Chandler症候群
著者: 猪俣孟1 田原昭彦1 荒川哲夫1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.790 - P.791
文献購入ページに移動Chandler症候群は,原発性進行性虹彩萎縮症の異型として知られている。
原発性進行性虹彩萎縮症は,片眼の虹彩に急速に進行する萎縮が生じて,裂隙を形成し,同時に虹彩の周辺前癒着と著しい瞳孔偏位を伴って,難治性の緑内障をおこし,失明する原因不明の疾患である。1955年Bostonの眼科医Chandler1)が原発性進行性虹彩萎縮症の異型として,角膜内皮のdystrophyによる角膜浮腫を主症状とし,虹彩の萎縮は実質だけにおこり,孔形成を伴わず,緑内障も比較的軽い症例6例を報告した。これが後にChandler症候群と呼ばれ,定型的な原発性進行性虹彩萎縮症と区別されるようになった。
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