icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻6号

1980年06月発行

文献概要

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

Duane症候群

著者: 丸尾敏夫1 久保田伸枝1 有本秀樹1 菊池隆二1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.845 - P.854

文献購入ページに移動
 Duane症候群を16年間に266例観察し,そのうち126例に外直筋および内直筋のEMG検査を,80例に手術を行った。
 外眼筋のEMGでは,外直筋はすべて異常神経支配が認められ,無放電の症例はなかった。眼球運動異常の発生機構として,外直筋の異常神経支配と内直筋の伸展障害とが考えられた。
 臨床病型とEMG所見とは必ずしも一致しなかった。
 合併症として味涙反射27例とサリドマイド胎芽病23例が注目され,本態として,胎生3週頃における発生異常で,中枢性および末梢性の両方の要因が考えられた。
 手術は第1限位における眼位の矯正を目的とし,内斜視では上下直筋移動より内直筋後転が,外斜視では外直筋後転が有効であることを述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?