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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻6号

1980年06月発行

文献概要

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

病的近視の視力予後に関する研究—眼軸長よりの検討

著者: 所敬1 林一彦1 打田昭子1 佐藤百合子1 山下牧子1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.879 - P.883

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 強度近視外来を1975年から78年までに来院した5歳から72歳までの−8.25D以上の病的近視,男子83名(136眼),女子120名(185眼)計203名321眼を対象とした。これらにつき,視力川折度検査,超音波による眼軸長の測定および眼底検査を行った。
 その結果,30歳代で眼軸長を測定することにより,将来の視力値の予測がある程度可能であった。すなわち,30歳代で眼軸長が27mm以下であれば,将来(50〜60歳)共0.7以上の視力を,28mm程度では将来0.6〜0.3へ,29mm以上では,0.2以下の視力となることが予測された。そして,この視力低下の主因は年齢と共に増加する眼底後極部の網膜脈絡膜萎縮症と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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