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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻6号

1980年06月発行

文献概要

臨床報告

Perphenazineによる律動様小波の変化

著者: 植松伊豆美1 宮田幹夫1 石川哲1

所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.897 - P.902

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 白色ウイスター系ラットを用い,perphenazine投与による網膜劇生を知る実験を行った。ERGを経時的に測定したところ,a波,b波,o1波には影響がなかった。律動様小波o2波に最も変化が見られた。o2波の振幅はdose-dependentの減少が見られ,臨床使用量の1/4と推定される,0.125mg/kg/day投与群で可逆的なo2の振幅の抑制が見られた。これ以上の投与群での変化は不可逆的であった。o2波,o3波の頂点潜時には延長傾向が見られた。これらは網膜神経要素に何か不可逆的に変化が起っていることを考えさせた。今後の向精神楽毒性の早期検出の手段として非常にERGが有効であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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