文献詳細
臨床報告
文献概要
胞状網膜剥離(多発性後極部網膜色素上皮症)4例8眼を対象とし,視覚の時間周波数特性を測定し,下記の結果を得た。
矯正視力不良例では,高周波側および中間周波数域での閾値の上昇がみられ,さらに視力が低下すると低周波側閾値の上昇,peakの低周波側への偏位も認められた。
上記の所見は光凝固または自然治癒により,漿液性剥離の消退と共に改善を示したが,視力回復不良例や中心暗点等の後遺症を残した症例ではt-MTFも異常所見を示した。
以上のt-MTFの結果および臨床経過より,胞状網膜剥離における視力不良の原因は,重症な網膜実質内病変によるものであろうと考えられた。
矯正視力不良例では,高周波側および中間周波数域での閾値の上昇がみられ,さらに視力が低下すると低周波側閾値の上昇,peakの低周波側への偏位も認められた。
上記の所見は光凝固または自然治癒により,漿液性剥離の消退と共に改善を示したが,視力回復不良例や中心暗点等の後遺症を残した症例ではt-MTFも異常所見を示した。
以上のt-MTFの結果および臨床経過より,胞状網膜剥離における視力不良の原因は,重症な網膜実質内病変によるものであろうと考えられた。
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