icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻6号

1980年06月発行

文献概要

臨床報告

胞状網膜剥離患者における視覚の時間周波数特性

著者: 萱沢文男1 山本敏雄1 糸井素一1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.903 - P.906

文献購入ページに移動
 胞状網膜剥離(多発性後極部網膜色素上皮症)4例8眼を対象とし,視覚の時間周波数特性を測定し,下記の結果を得た。
 矯正視力不良例では,高周波側および中間周波数域での閾値の上昇がみられ,さらに視力が低下すると低周波側閾値の上昇,peakの低周波側への偏位も認められた。
 上記の所見は光凝固または自然治癒により,漿液性剥離の消退と共に改善を示したが,視力回復不良例や中心暗点等の後遺症を残した症例ではt-MTFも異常所見を示した。
 以上のt-MTFの結果および臨床経過より,胞状網膜剥離における視力不良の原因は,重症な網膜実質内病変によるものであろうと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら