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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻7号

1980年07月発行

文献概要

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

網膜色素変性症患者の眼合併症—特にコーツ症候群について

著者: 梶原喜徳1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.947 - P.955

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 1975年1月から,1978年12月までの4年間に長崎大学眼科を受診した網膜色素変性症患者(P.D.)171例について,その家族歴および眼合併症を調査した。
 (1) P.D. 171例の年齢は,4歳〜83歳(平均44.3歳)にわたり,うち男性は89例,女性は82例であった。
 (2) P.D. 155例の家族歴では,血族結婚が42例(27.1%)に認められた。遺伝形式では,常染色体優性型が17例(11.0%),常染色体劣性型が45例(29.0%),伴性型が2例(1.3%),孤発例が91例(58.7%)であった。
 (3) P.D. 171例における眼合併症では,併発白内障101例,眼位異常24例,強度近視18例,緑内障16例,黄斑変性14例,眼球振盪症6例,網膜剥離4例,乳頭ドルーゼ3例等が認められた。これらの眼合併症の出現頻度と,P.D.の遺伝形成との間に有意の関係は見られなかった。
 (4) P.D.とコーツ症候群が合併した2症例について,文献的な考察を加え報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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