文献詳細
文献概要
特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著
網膜色素変性症患者の眼合併症—特にコーツ症候群について
著者: 梶原喜徳1
所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.947 - P.955
文献購入ページに移動(1) P.D. 171例の年齢は,4歳〜83歳(平均44.3歳)にわたり,うち男性は89例,女性は82例であった。
(2) P.D. 155例の家族歴では,血族結婚が42例(27.1%)に認められた。遺伝形式では,常染色体優性型が17例(11.0%),常染色体劣性型が45例(29.0%),伴性型が2例(1.3%),孤発例が91例(58.7%)であった。
(3) P.D. 171例における眼合併症では,併発白内障101例,眼位異常24例,強度近視18例,緑内障16例,黄斑変性14例,眼球振盪症6例,網膜剥離4例,乳頭ドルーゼ3例等が認められた。これらの眼合併症の出現頻度と,P.D.の遺伝形成との間に有意の関係は見られなかった。
(4) P.D.とコーツ症候群が合併した2症例について,文献的な考察を加え報告した。
掲載誌情報