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臨床報告
文献概要
原発性網膜色素変性の各型と二次性網膜色素変性のERGとVECPについてのべた。網膜と皮質中枢レベルの錐体および桿体系機能を評価するために,皮膚電極と加算法を用いて明順応並びに暗順応下でオレンジ光刺激を行いERGとVECPの同時記録を行った。
ERGは黄斑部機能の残存する原発性網膜色素変性症では暗所視成分(bs)のみならず明所視成分(bp)の検出も難しく,検出されても著明な振幅減弱が認められ,視野が広くても必ずしも検出されなかった。また局所ERGによっても良好な黄斑機能を表現できなかった。これに反しVECPの明所視成分(Ⅳ,Ⅴa)は視野狭窄著明でも黄斑機能が良好ならば検出同定が容易で正常の波形を示した。
原発性網膜色素変性ではERGと視機能との間に著しい不均衝がみられるに反し,VECPは黄斑視機能をよく表現することから,ERGとVECPは本症では互いに補完関係にあるといえる。したがって両者の同時記録は本症の早期鑑別診断から末期の残存する黄斑部機能の評価までその意義は大きい。
ERGは黄斑部機能の残存する原発性網膜色素変性症では暗所視成分(bs)のみならず明所視成分(bp)の検出も難しく,検出されても著明な振幅減弱が認められ,視野が広くても必ずしも検出されなかった。また局所ERGによっても良好な黄斑機能を表現できなかった。これに反しVECPの明所視成分(Ⅳ,Ⅴa)は視野狭窄著明でも黄斑機能が良好ならば検出同定が容易で正常の波形を示した。
原発性網膜色素変性ではERGと視機能との間に著しい不均衝がみられるに反し,VECPは黄斑視機能をよく表現することから,ERGとVECPは本症では互いに補完関係にあるといえる。したがって両者の同時記録は本症の早期鑑別診断から末期の残存する黄斑部機能の評価までその意義は大きい。
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