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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻7号

1980年07月発行

文献概要

臨床報告

ジアテルミーを併用した眼手術の検討—血管新生緑内障(neovascular glaucoma)に対するジアテルミーを併用したtrabeculectomy

著者: 清水春一1 大庭久貴1 河野英子1 小野淑子1 芥川泰生2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室 2東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1099 - P.1104

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 血管新生緑内障(neovascular glaucoma)の治療法として,ジアテルミーを併用したtrabecule-ctomyを考案施行した。その結果,利点としては,
 (1)術中,術後を通じ,前房出血は非常に少なく術後の虹彩炎も極めて軽度であった。
 (2)5眼中4眼の眼圧コントロールに成功。
 (3)ジアテルミーを併用したScheie手術に比べ,露出する術野のブドウ膜面が広いため,本法は広く完全な止血ができる。
 (4)汎網膜光凝固や毛様体ジアテルミーと比較して,本法は眼球への侵襲も軽く,視力保持も期待できる。
 欠点としては,
 (1)術後虹彩ジアテルミーの部に一致して,時に瞳孔領に向かって虹彩萎縮が起こり,軽い瞳孔偏位が起きる事である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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