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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻8号

1980年08月発行

文献概要

臨床報告

網膜静脈枝閉塞症に続発した新生血管に対する間接光凝固法

著者: 追中松芳1 井上暁二1 調枝寛治1

所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1215 - P.1220

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 網膜静脈枝閉塞症に続発した新生血管に対して,間接光凝固のみを行った9例9眼について検討を加え,つぎのような結果が得られた。
 (1)新生血管に対する間接光凝固は有効である。しかし,新生血管の完全消褪が得られたのは4例のみで,他の5例ではわずかながら新生血管の残留が認められた。
 (2)間接光凝固をより有効なものにするためには,無血管野を全て処置する必要がある。特に,黄斑部周辺からhorizontal rapheに隣接する無血管野の処置を怠りやすいので注意を要する。
 (3)今回対象とした症例はすべて,光凝固前から閉塞領域に一致する大きい視野欠損・沈下を認めることが特徴的で,光凝固後あきらかな視野変化を示すことは少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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