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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻9号

1980年09月発行

文献概要

臨床報告

斜視手術に偶発した網膜中心動脈枝閉塞症について

著者: 小川徹郎1 臼井正彦1 松尾治亘1

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1339 - P.1345

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 術前一般検査で特に異常のない22歳女性の外斜視の手術中術眼に発症した細膜中心動脈枝閉塞症の1例を報告した。
 その閉塞機転として,自律神経系の異常を基礎とし手術時の心理的負荷,疼痛,眼局所への手術操作等が何らかの誘因となり,術眼の網膜中心動脈ことに上黄斑動脈の攣縮を惹起し,一過性視力消失および上黄斑動脈支配領域の永続的な機能障害を残したと考えた。
 さらに外斜手術翌日よりの術眼の視力低下を訴え,第26病日に来科した25歳女性の網膜中心動脈枝閉塞症を経験し,著者らの経験したものと類似の機序による閉塞の可能性もあると考えられたので併せ報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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