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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻9号

1980年09月発行

文献概要

眼科手術学会

水晶体嚢内摘出に続くBinkhorst 4−loop lens挿入,連続383例の成績—第1報 成績全般,特に術後視力を中心として

著者: 原孜1 原たか子1

所属機関: 1原眼科

ページ範囲:P.1355 - P.1360

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 1976年4月28日より1979年11月29日までの3年7ヵ月間に本院で行われたIOL挿入術のうら,水晶体嚢内摘出術に続くBinkhorst 4−loop lens(+19.5d)挿入を受けた第1例からの連続309人383眼に関する成績を報告した。観察期間は最長3年10ヵ月,平均1年2週であった。年齢は40歳から89歳にわたり平均68歳であり,60歳以上が80.2%を占めた。同期間に行われた水晶体摘出術のうち38%がIOL挿入を受けた。術前視力は0.1以下が82.8%を占めた。要点は次の通りである。
 (1)術後視力:全症例の平均は1週日で0.5,1ヵ月目で0.8,最高視力1.0であり,最後の33例では,各々0.63,0.99,1.08であった。
 (2)最高視力に達する期間:平均は3ヵ月であった。
 (3)術後矯正度:正視が最も多く32.1%を占め,±2.0d以内のものは84.8%であった。全例の平均は−0.71dであった。
 (4)術後矯正度の変化:不変およびマイナス増加型が各々30%,次いでマイナス減少型が21%であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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