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眼科手術学会
緑内障に対するSclerangloreconstruction (強膜隅角再建術)
著者: 百瀬皓1
所属機関: 1臨床眼科研究所
ページ範囲:P.105 - P.110
文献購入ページに移動 Sclerangloreconstruction (以下SARと略)は緑内障に対する新しい手術である。この手術は角膜輪部で強膜を3層に剥離し血管に富んだ外層を前房隅角に挿入する手術で,技術的にはある程度の習熟を要する手術であるが,決して不可能な手術ではない。この手術の適応は,眼圧上昇が中等度までの各種の開放隅角緑内障(隅角が開放されており,炎症症状のない続発性緑内障を含む)で著しい限圧上昇を伴う慢性隅角閉塞緑内障には不適応であると考えられる。この手術は,他の緑内障手術と比較して合併症の少ない手術である。
筆者は35眼にSARを行い,術後3ヵ月で,薬物療法なしに限圧が21〜25 mmHgの間にあったものが9眼,20mmHg以下が20眼,点眼薬を併用して20 mmHg以下のものが3眼,コントロールに失敗し他の予術を行ったものが3眼の成績を得た。
筆者は35眼にSARを行い,術後3ヵ月で,薬物療法なしに限圧が21〜25 mmHgの間にあったものが9眼,20mmHg以下が20眼,点眼薬を併用して20 mmHg以下のものが3眼,コントロールに失敗し他の予術を行ったものが3眼の成績を得た。
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