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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻10号

1981年10月発行

文献概要

臨床報告

Uveo-parotid fever (Heerfordt症候群)の1例

著者: 合田佳都子1 近藤和義1 荻田玲子2 調枝寛治1

所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室 2広島記念病院眼科

ページ範囲:P.1613 - P.1618

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 47歳の女性で両側顔面神経麻痺に続いて,両側耳下腺炎を生じ,1ヵ月後に前房隅角に小結節を伴う虹彩毛様体炎と眼圧上昇を呈し,全身的諸検査によってサルコイドーシスと確定診断された1例を報告した。
 本症例は顔面神経麻痺,耳下腺炎,ぶどう膜炎の3症状を合併したことから,サルコイドーシスの1病型であるUveo-parotid fever (Heerfordt症候群)の完全型と考えられる。
 さらに,1961年から1980年までの約20年間に,広島大学第2内科でサルコイドーシスの確定診断を受けた88例のうち,眼科的異常所見を認めたものは41例であった。そのうちで上記の完全型の1例を除いて,顔面神経麻痺を伴う4例(4.5%)と,耳下腺腫張を伴う1例(1.1%)の計5例に,uvco-parotid feverの不全型が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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