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臨床報告
開瞼失行症の5症例
著者: 吉村長久1 本田孔士1
所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1737 - P.1740
文献購入ページに移動 Apraxia of lid-opening開瞼失行症の5症例を報告した。症例1は76歳女性,半年前に開瞼因難が発症する。開口運動あるいは頸部後屈の動作により開瞼可能となる。症例2は左片麻痺の58歳女性。症例3は65歳女性で,CT scanにてdilfuse cortical atrophyを認めた。症例4は48歳男性,精神状態の変化,あるいはストレスの多寡により症状に相当の変動が認められるのが特徴である。症例5はアルコール中毒の54歳男性。本症は症候性眼瞼痙攣より開瞼失行症へ移行したと考えられる症例である。
開瞼失行症の鑑別診断問題点につき若干述べるとともに,眼科領域におけるその重要性につき強調しさらに,これまで開眼失行症という不適切な日本語が用いられてきたことを指摘した。
開瞼失行症の鑑別診断問題点につき若干述べるとともに,眼科領域におけるその重要性につき強調しさらに,これまで開眼失行症という不適切な日本語が用いられてきたことを指摘した。
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