文献詳細
臨床報告
文献概要
10歳の生来健康な男子で,右眼痛,頭痛,右眼視力障害を訴え,黄斑部に漿液性網膜剥離を認めた後部強膜炎の1例を報告した。螢光眼底検査で,剥離部に多数の小点状,斑状の螢光色素が出現し,しだいに融合し,網膜下へ貯留する所見が得られた。剥離の消退後は二次的な色素上皮層の障害を暗示する顆粒状の螢光を示す部分と黒いhypo—flurescenceを示す所見が認められた。CT検査,超音波検査法では異常所見は検出されなかった。ステロイド剤の全身投与により症状は軽快し,視力も1.5に回復した。
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