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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻12号

1981年12月発行

臨床報告

ジベカシン(DKB)点眼液の手術前結膜嚢無菌法における効果

著者: 塩田洋1 今井睦子1 井上須美子1 小川剛史1 山根伸太1 近藤千代1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1803 - P.1809

文献概要

(1)0.3%DKB点眼液を1日9回5日間家兎に点眼した。臨床的に眼に何らの異常もおこらなかった。点眼終了後走査電子顕微鏡で角膜表層を検査したが,全く異常はみられなかった。
(2)家兎角膜にmucin添加法により緑膿菌の強力感染をおこさせ,直後から0.3%DKB点眼液を1日9回2日間点眼した。緑膿菌性角膜炎の発生は阻止された(食塩水による対照実験は陽性発症)。
(3)30例の患者の手術前無菌法として,0.3%DKB点眼液を1日5回2日間点眼し,77%の菌陰性化率,および有効係数(菌数減少率の逆数)13.3という結果を得た。
(4)以上の結果からDKB点眼液は臨床治療試験に用いても安全であり,手術前無菌法にはすぐれた効果を示し,特に緑膿菌による術後感染防止には有用な抗生物質であることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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