文献詳細
特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (2)
学会原著
文献概要
過去数年間に愛知県総合保健センター・外来人間ドックを受診した約12万8千人の暦年統計データを基に眼圧と人間ドック諸項目との重相関分析を行なった結果,眼圧にもっとも貢献度の高い因子は肥満に関する指数,最大血圧(正相関),年齢(負相関)であった。
実際的見地から本報告では性別,左右眼に分類されたデータをさらに最大血圧別,年齢別に眼圧統計を作製したが,その結果若年者で高血圧のものは正常眼圧値が高く,高年者で低血圧のものは低い傾向が一定の規則性をもって示された。
従来からの文献に見る年齢別眼圧統計は年齢と共に増大する肥満および高血圧の眼圧に対する"プラス効果"と加齢による"マイナス効果"の相殺現象を観察したものであり,西欧人ではこの"プラス効果"が"マイナス効果"を上廻るため眼圧は年齢と共に上昇し,本邦人では"マイナス効果"が"プラス効果"を上廻ることにより眼圧は年齢と共に下降するものと推論された。
実際的見地から本報告では性別,左右眼に分類されたデータをさらに最大血圧別,年齢別に眼圧統計を作製したが,その結果若年者で高血圧のものは正常眼圧値が高く,高年者で低血圧のものは低い傾向が一定の規則性をもって示された。
従来からの文献に見る年齢別眼圧統計は年齢と共に増大する肥満および高血圧の眼圧に対する"プラス効果"と加齢による"マイナス効果"の相殺現象を観察したものであり,西欧人ではこの"プラス効果"が"マイナス効果"を上廻るため眼圧は年齢と共に上昇し,本邦人では"マイナス効果"が"プラス効果"を上廻ることにより眼圧は年齢と共に下降するものと推論された。
掲載誌情報