文献詳細
特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (2)
学会原著
文献概要
前駆期原発閉塞隅角緑内障(PCAG)の診断上留意すべき検査所見を検討するため,前駆期PCAGの疑いのある症例に対し散瞳試験(MT)とprone position test(PPT)を行い,その結果と前房深度,隅角の広さ,虹彩周辺癒着(PAS)などとの関連性について検討した。対象は1.8〜2.7mmの浅前房とShaffer I,II度の狭隅角をもつが,視野と視神経乳頭に緑内障性変化のない50〜79歳(平均64.3歳)の50名100眼である。
その結果,MTおよびPPTの陽性率はそれぞれ38%,および40%であったが,浅前房ほど,また狭隅角なほど負荷試験,ことにMTの陽性率が高かった。PASは40眼に認め,上側,鼻側の順に多かったが,PASのある眼のMTとPPTの陽性率はともに45%で,PASの無い眼の陽性率はMTが33.3%, PPTが36.7%であった。片眼PAS眼では,PASのない他眼に比し陽性率が高かった。年代によって負荷試験の陽性率には差はあまり無かった。
その結果,MTおよびPPTの陽性率はそれぞれ38%,および40%であったが,浅前房ほど,また狭隅角なほど負荷試験,ことにMTの陽性率が高かった。PASは40眼に認め,上側,鼻側の順に多かったが,PASのある眼のMTとPPTの陽性率はともに45%で,PASの無い眼の陽性率はMTが33.3%, PPTが36.7%であった。片眼PAS眼では,PASのない他眼に比し陽性率が高かった。年代によって負荷試験の陽性率には差はあまり無かった。
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