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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻2号

1981年02月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

Behçet病の眼症単一型について

著者: 鬼木信乃夫1 倉員健一1 井上透1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.273 - P.283

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 Behget病に定型的とされている急性・一過性の再発性虹彩毛様体炎(時には前房蓄膿を呈す),ないし出血・白斑をともなう再発性網膜ぶどう膜炎が存在しながら,発症後5年−18年経過後もなお再発性の粘膜・皮膚・外陰症状などの眼外症状が出現していない9症例について,その臨床経過・螢光眼底所見・臨床検査所見・病理組織像を報告した。これら所見はBehçet病にみられる眼症と酷似していることから「Behçet病の眼症単一型」と仮称した。
 このような「眼症単一型」の場合は,とかく原因不明のぶどう膜炎として,ステロイド剤内服療法が第1選択とされやすいが,Bchget病の眼症状に対してはステロイド剤内服療法は視力予後に悪影響をおよぼすので,「眼症単一型」の治療に際しても,ステロイド剤内服療法をさけるというBehçet病治療の原則を守ることを強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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