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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻3号

1981年03月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著

糖尿病における対光反応の分析(第2報)

著者: 難波健1 内海隆1 三宅直子1 菅澤淳1 橋本忠男1 北澤明人2

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2大阪医科大学眼科第一内科学教室

ページ範囲:P.439 - P.443

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 糖尿病患者53名(106眼)を対象にopen-loop下光刺激による対光反応を測定してみたところ,次のような結論を得た。
(1)網膜症進行と対光反応異常との間には有意な関連性を認め,網膜症に先行してcholinergicになり,網膜症が進行すればその傾向がより一層顕著になっていくことがわかった。このことから,網膜症の発生と進行を予知するために対光反応が臨床的に重要なパラメーターであることがわかった。
(2)潜伏時間は網膜症の全期間を通じて正常で,散発的にScott-II aの1例においてのみ軽度延長していた。
(3)糖尿病における自律神経系のバランスは,副交感神経系が刺激された状態(choli—nergic)にあることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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