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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻3号

1981年03月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著

糖尿病性網膜症による黄斑部病変の診断方法についての検討

著者: 別所建夫1 西川憲清1 中川成則1 松田司1 福田全克2

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室 2大阪成人病センター

ページ範囲:P.445 - P.449

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 中間透光体に混濁を認めない糖尿病性網膜症眼を対象に,矯正視力,レーザー干渉縞視力,Blue Field Entopic (以下BFEと略) test,中心CFFと黄斑部所見,黄斑周囲螢光漏出所見・汎網膜光凝固に対する効果との関連性を検討し,次の結果を得た。
(1) BFE値は黄斑部浮腫の検出に有効である。
 a.黄斑部障害,螢光漏出群に対し,異常検出率が高い。
 b.他の検査成績より早期に低下し,低下幅が大きい。
 c.洞網膜光凝固の適応限界値が低い。
(2)矯正視力はBFE値に次いで信頼できる。
(3)レーザー干渉縞視力は矯正視力との間に矛盾した成績を示す症例が存在する。
(4)中心CFF値は黄斑浮腫の検出手段として有効でない。
 以上の結果より,網膜浮腫の発生・増悪を診断する手段として,BFE test,矯正視力が有効な検査力法であると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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