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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻3号

1981年03月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著

糖尿病性網膜症:視神経乳頭からの新生血管形成と網膜微細血管網閉塞との関係

著者: 田村正1 岡田むね子1 藤掛福美1

所属機関: 1杏林大学医学部眼科

ページ範囲:P.451 - P.455

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 増殖型糖尿病性網膜症において,網膜微小血管網のnonperfused areaを定量的に検討し,その数値と視神経乳頭からの新生血管発生との関係を調べ,次の結果を得た。
(1)視神経乳頭を中心に半径6PDの範囲でnonperfused areaの占める割合が60%を越える眼では,視神経乳頭から新生血管が発生する可能性が大きい。
(2)若年型糖尿病患者の一部では,例外的にnonperfused areaが未発達のうちに,視神経乳頭から新生血管が発生する。
(3)以上の結果から,nonperfused areaの発達は,視神経乳頭からの新生血管発生に結びつく重要な因子であるが,それ以外の何らかの発生因子も存在しうる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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