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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻3号

1981年03月発行

文献概要

臨床報告

人工眼内レンズの成績—第5報嚢腫状黄斑浮腫について

著者: 三木正毅1 林倫子1 近藤武久1

所属機関: 1神戸中央市民病院眼科

ページ範囲:P.491 - P.495

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 水晶体嚢内摘出術による人工眼内レンズ挿入術を行なった患者につき,螢光限底撮影にてCMEの発生状況を調査し,視力予後,発生要因について検討を加えた。
(1) CMEの発生頻度は術後8ヵ月までが多い。
(2)発生年齢は60歳,70歳台に多く,高齢者の方が多い傾向が見られた。
(3)長期間CMEが存続する例がある。
(4) CMEの発生率は人工眼内レンズ挿入(31%),非挿入(35%)で差は認めない。
(5) CME発生例の視力予後は,CMEを認めない例と差はなく良好である。
(6)前眼部炎症の強い例すなわち前眼部螢光撮影で漏出の著明な例にCMEの発生率が高い。
(7)前眼部の炎症がtriggerとなりCMEが発生すると推測する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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