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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻4号

1981年04月発行

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その4)

学会原著

重症糖尿病性網膜症に対する広汎光凝固療法の効果と障害,および適応について—2.視機能への影響

著者: 浦口敬治1 内藤智子1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.551 - P.557

文献概要

 糖尿病性網膜症患者にアルゴンレーザー光凝固器を用いて広汎光凝固療法を施行し,その前後の視機能を検索した。
(1)視力・視野・暗順応は広汎光凝固後も特別な影響をうけなかった。
(2) ERG振幅は術後a波は70%に,b波は58%に低下した。
(3) EOGのL/D比は術後68%に低下した。
(4)広汎光凝固は電気生理学的検索によっては網膜機能に障害を与えていることは明らかであるが,日常生活の指標となる自覚的視機能検査,すなわち,視力・視野・暗順応の測定成績には影響を及ぼさなかった。
(5)以上の成績よりアルゴンレーザー光凝固による広汎光凝固療法は術後短期間では視機能に対して支障となる障害は及ぼさないとみなしてよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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