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特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
外斜視の病態に関する神経放射線学的研究
著者: 羅錦営1
所属機関: 1静岡県立こども病院,帝京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.587 - P.596
文献購入ページに移動 外斜視50例(間歇性外斜視20例,恒常性外斜視20例および交代性上斜位を合併した外斜視10例)について,CT検査を行い,次の知見を得た。
(1) CTで明らかに脳内異常所見を認めたものは35例(70%)であった。
(2) CT所見としては正中線上の形成異常(透明中隔腔,Verga腔,中間帆腔および部分的脳梁欠損等),脳皮質萎縮,脳室拡大,脳幹萎縮,小脳萎縮および低吸収域等が認められた。
(3)間歇性外斜視では恒常性外斜視および交代性上斜位を合併した外斜視にくらべてCTによる脳内変化は軽くて少なかった。
(4)周産期異常はCT異常群において高頻度に認められた。
(5)外斜視の病態について,中枢神経系の異常が関与すると考えられた。
(1) CTで明らかに脳内異常所見を認めたものは35例(70%)であった。
(2) CT所見としては正中線上の形成異常(透明中隔腔,Verga腔,中間帆腔および部分的脳梁欠損等),脳皮質萎縮,脳室拡大,脳幹萎縮,小脳萎縮および低吸収域等が認められた。
(3)間歇性外斜視では恒常性外斜視および交代性上斜位を合併した外斜視にくらべてCTによる脳内変化は軽くて少なかった。
(4)周産期異常はCT異常群において高頻度に認められた。
(5)外斜視の病態について,中枢神経系の異常が関与すると考えられた。
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