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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻4号

1981年04月発行

文献概要

臨床報告

副腎皮質ステロイド大量投与をうけた患者の副腎皮質機能の検討—内因性ステロイド基礎分泌能および反応性分泌能のrapid ACTH testによる評価

著者: 新家真1 水流忠彦1 増田寛次郎1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.659 - P.664

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 Vogt—小柳—原田病および球後視神経炎の患者18名において,ステロイド初期大量投与法による治療を行った後,副腎皮質機能をrapid ACTH tcstにより検査し,副腎皮質の基礎分泌能および反応性分泌能について検討した。
 治療開始より1ヵ月後では,副腎皮質機能は,基礎分泌および反応性分泌とともに低下している事,3ヵ月後では基礎分泌能は正常範囲に回復しているが,反応性分泌の回復はまだ完全でない場合がある事,遅くとも12ヵ月後には,両機能共正常範囲に復していると考えてよい事が分った。
 この結果より,ステロイド初期大量投与法により治療された場合には,治療開始より3ヵ月までは,生理量のステロイド補充療法が望ましい事,それ以後も12ヵ月後までは,症例によっては,外囚性ストレス増加時には医原性副腎皮質不全の可能性がある事等が分った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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