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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻5号

1981年05月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

都市近郊農村における結膜嚢内細菌叢およびその薬剤感受性について

著者: 石橋康久1 八木孝1 打越敬子2 平沢博2 酒井健次2

所属機関: 1土浦協同病院眼科 2土浦協同病院中央検査科

ページ範囲:P.733 - P.739

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 土浦協同病院眼科外来を1980年5月から8月の4カ月間に受診した患者より,健常結膜100例,病的結膜100例を選び,その結膜嚢内細菌叢と分離菌の薬剤感受性について実験を行い次の結果を得た。
(1)健常結膜より細菌が検出されたものは57症例(57劣),病的結膜より細菌が分離されたものは58症例(58%)であり,いずれも従来の検出率とほぼ一致するものであった。また健常結膜と病的結膜の検出率には差がないものと考えられた。
(2)健常結膜より分離された菌はStaph.epidermidisが43株(58.9%)と最も多く,次いでMicrococcus 12株(16.4%)であった。病的結膜からは,やはりStaph.epidermi—disが26株(34.7%)と最も多く認められたが,健常結膜に比較してその割合は減少していた。次いでStaph.aureus 13株(17.3%),α—Streptococcus 10株(13.3%),Hemophilus9株(12.0%)の順に検出された。正常細菌叢を考慮すると,Staph.aureus,α—Streptococcus,Hemophilusの3種の細菌が,土浦地方における細菌性結膜炎の主たる原因菌であることが示唆された。
(3)分離された細菌の各薬剤に対する感受性は,従来の報告に比較して良い傾向を示していたが,これは当地方における特色と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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