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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻5号

1981年05月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

クリスタリン網膜症(結晶沈着網膜症)の1症例

著者: 湯沢美都子1 松井瑞夫1 上野脩幸2

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.847 - P.854

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 62歳男性の結晶沈着網膜症の1例を報告する。主訴は著明な視力低下と夜盲であり,家族歴,既往症に特記すべきものはない。
 眼底には,左眼黄斑部に白色萎縮巣を,右眼黄斑部に色素沈着をみとめ,両眼後極部にび慢性の色素上層萎縮と多数の黄白色点状沈着物をみとめた。ERG,EOGは準正常で,暗順応は著明に障害されていた。血清オルニチン値および尿中蓚酸値は正常であった。
 以上の所見から,本症例をある種の脈絡膜毛細管板と網膜色素上皮の萎縮を主体とする変性疾患に結晶沈着を伴った結晶沈着網膜症と診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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