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臨床報告
ベーチェット病眼発作のコンピューターによる解析
著者: 難波克彦1 伊沢保穂1 望月学1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.880 - P.887
文献購入ページに移動(1) Hypopyonは対象眼の67.1%,前眼部発作の31.6%に,黄斑部出血は対象眼の40.8%,眼底発作の23.6%にみられ,いずれも対象眼の22.4%に再発した。
(2)眼発作は患者の89.5%が両眼,10.5%が片眼のみに発生し,両眼交互に起きる規則性はみられなかった。
(3)眼発作の期間は,前眼部発作2〜18日(平均9日),眼底発作5〜49日(平均23日)で,その間隔は2〜1,082日(平均96日),6カ月以内85.8%,2カ月以内50%であった。
(4)眼発作の特定季節への集中はみられず,患者の50%はすべての,84.2%は二つ以上の季節に発生し,夏の発作は梅雨と密接な関係がみられた。
(5)静脈血白血球・好中球数は眼発作を中心に変動した。ともに発作3週前から増加し発作前後各1週に最高となり,前眼部と眼底の発作の間に差はなく,重症な眼底発作は軽症より発作前早期に著しく増加した。
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