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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻6号

1981年06月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

腎移植患者にみられる眼合併症の経過

著者: 佐々木一之1 向井佳子1 津川龍三2 篠田晤3 石川勲3

所属機関: 1金沢医科大学眼科 2金沢医科大学泌尿器科 3金沢医科大学腎臓内科

ページ範囲:P.927 - P.935

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 1975年3月より1980年6月までの間に金沢医科大学病院にて腎移植術を受け,眼科的検索をなしえた30症例について眼科の立場から術後経過を観察した。
 眼合併症は30例中23例(76.7%)に認められた。
(1) PSCは21例70%にみられた。
(2) PSCの発症は術後2カ月から61カ月でみられた。
(3) Grade IIをこえるPSCの出現はみられなかった。
(4)術後約1年前後で10g以上のステロイドを内服している者に発症したPSCは,進行の可能性がある。
(5) Grade IIの者ではPSC発生とステロイド総服用量および第1年目量との間に有意な相関関係が認められた。
(6) PSC発生とAzathiopurine総量,血清カルシウム,クレアチニン・クリアランス,血清アルブミンとの間には有意な相関関係は認められなかった。
(7)緑内障は2例に認められた。
(8)頻回の球結膜下出血は2例に認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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