文献詳細
特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その7)
学会原著
文献概要
大脳の後方部位の損傷で,後天性色覚異常を生じた3症例を報告した。病因は2例が血管障害,1例が外傷である。
これらの症例の臨床的特徴は,次のようなものであった。色覚異常の発生を自覚している(3/3)。異常が仮性同色表で検出される(3/3)。異常分類で第一異常とされる(2/3)。異常の程度が原疾患の回復,進行とともに変わりやすい(3/3)。視力は比較的良好で左右差はない(3/3)。左同名性半盲を伴う(2/3)。相貌失認を伴う(3/3)。
大脳性色覚異常の責任病巣は,文献的には,両側の後頭葉下方部と推定されているが,われわれの症例では,CT,脳シンチグラム,脳波,視野で,右半球に共通した責任病巣の所見を呈した。したがって,右半球が色覚異常の発生に主導的役割を果たしていると思われた。
これらの症例の臨床的特徴は,次のようなものであった。色覚異常の発生を自覚している(3/3)。異常が仮性同色表で検出される(3/3)。異常分類で第一異常とされる(2/3)。異常の程度が原疾患の回復,進行とともに変わりやすい(3/3)。視力は比較的良好で左右差はない(3/3)。左同名性半盲を伴う(2/3)。相貌失認を伴う(3/3)。
大脳性色覚異常の責任病巣は,文献的には,両側の後頭葉下方部と推定されているが,われわれの症例では,CT,脳シンチグラム,脳波,視野で,右半球に共通した責任病巣の所見を呈した。したがって,右半球が色覚異常の発生に主導的役割を果たしていると思われた。
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