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特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学会原著
極小未熟児の増加と網膜症の発生,進行に関する統計的研究
著者: 馬嶋昭生1 田中純子1 加藤寿江1 鎌尾憲明1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1253 - P.1264
文献購入ページに移動(1)名市大では極小未熟児が増加しており,特に1,250g以下が著明である(p<0.001)。
(2)それに伴って重症網膜症も増加している。
(3)Ⅱ型網膜症は約5倍に増えたが,統計学的には有意な増加とはいえない。
(4)全身管理法は,名市大においてはA群の時期にすでに現在の水準まで達していたと考えられ,発生率と重症例の増加は,極小未熟児の増加によるために他ならない。
(5)生下時体重1,250g以下において,(a)Ⅰ型網膜症は全身的諸因子に関係なく発生,進行している。(b)Ⅱ型および混合型は,全身的諸因子に強い関連性があり,ほとんど全ての条件が悪い症例に発生している。
(6)網膜の未熟性こそ本症の重要な発生因子であることを再確認した。
(7)本症による失明予防には,極小未熟児の出生防止が急務である。
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