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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻8号

1981年08月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学会原著

眼科領域における超音波Tissue Characterization,特に眼内膜様物のそれについて

著者: 澤田惇1 馬場幸夫1 益山芳正1 西元雄一郎1 児玉芳久1 恵利美代子1

所属機関: 1宮崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1265 - P.1269

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 眼内膜様物の超音波組織特性を知るために,眼内膜様病変,すなわち網膜剥離94眼,硝子体膜形成58眼,増殖性糖尿病性網膜症33眼,計185眼について,Aモードによるquantitative echography (Ossoinig)を行い,次の結果を得た。
(1)網膜剥離では,89%において非常に強い超音波反射性が,9%において比較的強い反射性が示された。
(2)硝子体膜形成では,88%において非常に弱い反射性が,9%において比較的強い反射性が示された。
(3)増殖性糖尿病性網膜症では,超音波反射性に一定の傾向がみられず,強いものと弱いものがみられた。
 このように眼内膜様病変の超音波組織鑑別にquantitative echographyは有用であるが,病変の形態をよく描き出す映像法の併用がより正確な情報をもたらす。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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