icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻8号

1981年08月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学術展示

光線追跡法による眼底実寸値計測

著者: 清水春一1 小鹿倉寛1 今井葉子1 井口登紀子1 小早川嘉2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室 2キャノンKK光械開発部

ページ範囲:P.1301 - P.1306

文献購入ページに移動
 赤外線無散瞳限底カメラCR 45 NM,およびGullustrandの眼球模型から光線追跡法を用いて,撮影写真の倍率に及ぼす影響をカメラ側,眼側の要因に分け検討した。
(1)カメラ側の倍率に関する要因:CR 45 NMにて撮影写真計測により眼前で張る角度Δθ°を求める概算図を作成した。
(2)限側の倍率に関する要因:
i)角膜曲率半径,眼底曲率半径の個体差は共に誤差率が2%以下であった。
 ii)角膜,水晶体の屈折による個体差;角膜前面を非球面と仮定すれば,x=y2/7.8/1+√1—(y/7.8)2+1.881Х10−4y4−1.443Х10−6y6の値を得た。
 iii)眼軸長1の個体差;概算図で求められた眼前で張る光線角度Δθ°に対しては,DΔθ°=Δθ°(0. 01425l−0.0536)の関係が成立することがわかった。
 これら,カメラ側および眼側の要因を総合し撮影写真から眼底実寸値δを求める関係はD=Δθ°×δ/0.3(0.01425xl−0.0536)となることが判明し,実測値との誤差率は,全体の5%以下ではほぼ満足しうる結果を得た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら