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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻8号

1981年08月発行

文献概要

臨床報告

裂孔原性網膜剥離の年齢別発症の解析—ワイブル分布関数の応用

著者: 村上文代1 八木登1 大庭紀雄1

所属機関: 1鹿児島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1347 - P.1352

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 裂孔原性網膜剥離の発症を時系列事象とみなし,発症年齢をワイブル分布関数を用いて解析した。208症例を観察資料として発症年齢を求め,一般人口構成を参照して年齢別発症率を計算した。ワイブル確率紙を用いて解析すると,発症は特性値を異にする二つのワイブル分布関数の混合で記述されることが発見された。いずれも摩耗型故障を示したが,一方は約30歳に平均を有しばらつきが多く,かつ約8歳まで無故障期間をもつ分布であり,他方は約60歳に平均を有するばらつきの少ない分布であった。この結果から,裂孔原性網膜剥離は発症機構成立の時間経過を異にする,少なくとも二つの故障病態から構成されると結論された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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