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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻9号

1981年09月発行

文献概要

特集 第34回日本臨床眼科学会講演集 (その9) 学術展示

人眼における角膜拒絶反応—走査型ならびに透過型電顕による観察

著者: 栗林利治1 飯島富士雄1

所属機関: 1信州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1443 - P.1449

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 58歳の男性の血管侵入が高度に認められた角膜白斑に対し全層角膜移植術を施行した。術後約6週間経過して拒絶反応による移植片の浮腫を生じた。ステロイド治療に反応せず,透明治癒が望めなかったため,再度角膜移植術を施行した。その際に見られた角膜紅織の走査ならびに透過電顕的観察により,この移植片の浮腫は,母角膜より手術創を経由し移植片内皮に達したリンパ球により生じた内皮障害の結果起ったものと推定された。また木症例に認められた所見は今までに報告されている動物実験結果とよく一致していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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