臨床眼科35巻9号

1981年09月発行

臨床報告

眼窩偽腫瘍のCT像と病理組織所見

著者： 石橋安彦¹ 渡辺孝男¹ 吉本高志¹ 鈴木二郎¹

所属機関： ¹東北大学脳研脳神経外科

ページ範囲：P.1525 - P.1530

文献概要

　Orbital pscudotumor 4症例のCT所見およびその病理組織所見について報告した。
　Orbital pseudotumorのCT所見としては，外眼筋の肥厚を示したものが2例，scleral—rimの肥厚を示したものが1例，眼窩後部にhigh density areaを示したものが1例であった。
　病理組織所見では血管炎が1例，リンパ球の浸潤が著明な炎症が1例，非特異的炎症が1例であり，他の1例では採取標本に炎症所見を認めなかった。
　4症例に眼窩減圧術を施行したが，術後，眼球突出および外眼筋の運動障害が改善された。