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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻9号

1981年09月発行

文献概要

臨床報告

斜視外眼筋の筋病理学的研究

著者: 木下真男1 若田宣雄1 大岡良子2 牧幸2

所属機関: 1東邦大学医学部第四内科学教室 2東邦大学医学部第四内眼科学教室

ページ範囲:P.1549 - P.1554

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 種々の病態,発症年齢を示す18例の斜視患者について,手術中に得た外眼筋(18例)を病理学的に検索した。その結果,8例(44.4%)では正常筋が得られ,7例では採取量の不足に起因すると思われる結合織標本しか得られなかった。3例(16.7%)では筋原性の要因が考えられる所見を得たが,そのうちの1例は炎症性ミオパチー,他の1例はこれまでに報告のない筋病理所見を有する肝糖原病の1例であった。これらの筋の変化が,非麻痺性斜視の原因になりうるか否かは,現在のところ明確ではないが,これまでにそうした症例の筋所見を観察した文献が乏しい点から考えて,将来の研究をまって,結論を明確にする必要があると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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