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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科35巻9号

1981年09月発行

文献概要

薬の臨床

眼科領域における線溶療法—Urokinaseの投与法の検討

著者: 三根亨1 内藤恵子1 平松君恵1 横尾夏代1 内藤智子1 山下一2

所属機関: 1大阪赤十字病院眼科 2大阪赤十字病院検査部

ページ範囲:P.1555 - P.1559

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 血栓性疾患に対して行う薬物療法として現在では線溶療法は最も合理的な方法であると思われるが,現在尚その投与量ならびに投与方法について確立された方法がない。我々は各種の眼科領域における血栓性疾患に対してUrokinase療法を行い線溶活性の面からその効果を調べて次の様な結論に達した。
 30×103IU/dayの投与最では十分の線溶活性を得るには少なすぎた。60×103IUをoneshotで静注しひきつづき30×103IU/hourの割合で連続6時間点滴静注を行った結果治療開始10分後にはELTが短縮し,euglobulin分画fibrin/平板法,α2—PI,SK活性化ELT等を指標として血中線溶活性の程度を判定した場合十分な活性が得られたと考えられる。
 以上の結果ならびに臨床成績からUrokinaseの投与量は1日量240×103IUを必要とししかも十分な線溶効果を得るためには最初に60×103IUを静注し引きつづき180×103IUの量を6時間持続点滴静注する方法が最も効果的な投与力法であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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