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GROUP DISCUSSION
感染症
著者: 田中直彦1
所属機関: 1横浜市大
ページ範囲:P.1565 - P.1567
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ヘルペスウイルスの基礎的諸問題
抗体保有率について最近20年間のデーターをみると,初感染の時期が幼時・小児期でなく,成人期にずれてくる傾向がある。20歳前後の人々の抗体保有率を測ってみると,20年前より低い陽性率を示す。このことから考えると,従来は眼科方面に関係深い単純ヘルペスウイルスは,1型だけといってもよかったが,将来はgenitalの感染をおこす2型のヘルペスウイルスによるものが増えてくることも予測される。これは動物実験的に2型の方が激しい角膜の症状の現われることから見て,かなり重視すべきことと思われる。診断に関する最近の方法的進歩,新生児感染の危倹増大傾向に関すること,子宮頸癌との因果関係についても最近の知見について解説をした。
ヘルペスウイルスの基礎的諸問題
抗体保有率について最近20年間のデーターをみると,初感染の時期が幼時・小児期でなく,成人期にずれてくる傾向がある。20歳前後の人々の抗体保有率を測ってみると,20年前より低い陽性率を示す。このことから考えると,従来は眼科方面に関係深い単純ヘルペスウイルスは,1型だけといってもよかったが,将来はgenitalの感染をおこす2型のヘルペスウイルスによるものが増えてくることも予測される。これは動物実験的に2型の方が激しい角膜の症状の現われることから見て,かなり重視すべきことと思われる。診断に関する最近の方法的進歩,新生児感染の危倹増大傾向に関すること,子宮頸癌との因果関係についても最近の知見について解説をした。
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