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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻1号

1982年01月発行

文献概要

臨床報告

Trabeculectomyにおける結膜輪部切開法

著者: 松鵜嘉文1 小林修2 馬詰良比古3 久保田治3

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室 2大分県立病院眼科 3杏林大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.45 - P.49

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 白内障との同時手術例5例を含む緑内障11例11眼に,結膜輪部切開法によるTrabeculectomyを行い,2〜24カ月(平均14.9カ月)間観察した。本法は結膜創の強膜への瘢痕性癒着形成による,濾過後房水の後方への流出阻害を回避するために考案したが,全体に厚く平担な濾過胞が得られる。手技は容易で,輪部での結膜創癒合は良好であった。しかし,感染および癒合不全を避けるため結膜縫合には慎重さを要する。術後合併症は,従来の結膜高位切開によるTrabeculectomyと異ならないが,1例に巨大濾過胞がみられた。術後の眼圧コントロールは,無処置にて11例中6例良好,他の5例も点眼にて可能であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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