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招待講演
ランダム化した臨床治験
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所属機関: 1
ページ範囲:P.1215 - P.1218
文献購入ページに移動 一般の医学や眼科において,最も大切な活動の一つに臨床研究がある。臨床研究のあるものはしばしばごく少数の患者や,以前の臨床経験のみに基づいて行われたものである。ある病気の本態があまり解明されていなかったり,またある新しい治療方法の結果があまり良くなかった場合に,この臨床研究という方法は,あまり有用でない。糖尿病性昏睡の治療としてのインスリン,悪性貧血の治療としての肝抽出物の投与,さらに眼科に関係のあるものとしては,網膜芽細胞腫に対するナイトロゲンマスタードによる治療法1)がある。この様な場合,2〜3例についての個人的な観察がただちに他の臨床家に「これは全く新しい劇的な方法で,もうこれ以上の研究を必要とはしない」という事を示したこともあったが,残念ながらこの様な例はごくわずかであって,以下に述べる三つの目的のために慢性の眼疾患について臨床研究を行うのである。三つの目的というのは,まず失明の発生を減らし,治癒率を上昇させ,そして合併症の発生率を減少させることである。この慢性眼疾患の診断と治療を改善させるためにランダム化された比較対照臨床治論の方法を用いるのである。
臨床治験とは,新しい薬や新しい手術方法などのこの治療方法のテストである。臨床治験には,最小限4項目が必要である。
臨床治験とは,新しい薬や新しい手術方法などのこの治療方法のテストである。臨床治験には,最小限4項目が必要である。
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