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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻10号

1982年10月発行

文献概要

臨床報告 カラー臨床報告

虹彩異色性毛様体炎(Fuchs)の臨床像

著者: 樋口眞琴1 大野重昭1 松田英彦1

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1275 - P.1280

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 北大眼科ぶどう膜炎外来を受診した虹彩異色性毛様体炎患者15例について,その臨床像を中心に報告する。症例の内訳は男性4例,女性11例であり,全例片眼性であった。角膜後面沈着物,著明な虹彩萎縮,虹彩後癒着を伴わない軽い虹彩炎,白内障,硝子体混濁は全例に認められ,6例(40%)に虹彩異色,4例(27%)に緑内障の合併がみられた。9例(60%)は0.1未満の視力であったが,その原因のほとんどは白内障であり,そのうち4眼に手術を行い,良好な視力を得た。虹彩炎に対してはステロイド剤は無効であり,緑内障に注意しつつ経過観察を続け,進行した白内障に対しては手術をするのが良い方法と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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