文献詳細
連載 眼科図譜・300
広視野スペキュラーマイクロスコープによる角膜内皮パノラマ像とその特徴
著者: 大原国俊1 龍井哲夫1 大久保彰1
所属機関: 1自治医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1332 - P.1333
文献概要
図1と図2は片眼性の老人性白内障の60歳女性の左眼で,嚢外摘出術とShearingの後房レンズ移植を行った術後3ヵ月目と6ヵ月目の角膜内皮像を示した。撮影には広視野スペキュラーマイクロスコープ(Keeler甲南)を用い,患者に正面視を保持させ上下方向の内皮撮影を有っている。図に示されるように,角膜中央の垂直方向のパノラマ像の上下には同心円状の陰影の一部があり,中央部には不規則な樹枝状陰影が認められ,この陰影は3カ月目と6ヵ月目でほぼ同一のパターンと考えられる。これらの画像上の特微は,観察部位の位置を明確にし,また同一部位の同定と反覆観察を可能にする。
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